預かり時のお写真
預かり時に良く拝見したら、かなり年季の入った賞状盆でした。
話に聞くと、おそらく50年とか60年ぐらい使用していたらしいです。
卒業式の賞状盆はちゃんと綺麗なものを使っているらしく、これは普段使いで使用しているものだそうです。
特にR部分がボロボロと崩れてくるのをガムテで阻止してありました。
お盆の底も割れてました。
修理
どこから直していけばいいか考え、まずは割れを直すことにしました。
幅1cmぐらいの木材で、割れている箇所も1cm幅で欠き取って、埋木にて修理しました。
お盆の底も、パカパカと剥がれかかっていたので、ボンドを入れて圧着しています。
修理の要望が、「とにかく見た目が綺麗になればいい」といった内容でしたので、まずはお盆としての機能を復活させます。
ボンドだけでは心配でしたので、何か所か釘を打って釘の頭を引っ込ませてパテを盛りました。
最終的には色をつけてしまうので、まったくわからなくなります。
お盆のサイドも割れてしまっていたのでボンドを入れて圧着させます。
お盆のR部分は、欠けてしまっているところを木で埋めて、ある程度形状を復活させます。
全部パテだと強度が落ちると思うので、ある程度は木で形を整えます。
お盆の内側の隅のひび割れ、R部分を綺麗なRにするためにパテを盛り乾いたらペーパーで綺麗にしていきます。
パテが乾いたので綺麗に成形していきます。
前の塗料が残っていると、新しい塗料の乗りが悪くなるので、下地が見える所まで剥がしていきます。
お盆の上の縁部分は、元々は少し出っ張っている形状でしたので、少し出っ張るように木材を取り付けます。
賞状盆の最高級はおそらく漆塗りとかだと思うのですが、清水桐工房では漆の取扱いはしていないのと、綺麗になればなんでもいいとのことでしたので、浸透性のオイルの黒で色付けしました。
賞状盆は基本的には木目などは見えなくてもいいと思うので、上塗りで吹くウレタンにも黒をまぜてより黒くなるように仕上げます。
何回かに分けて、塗り重ねます。
この時点でも、かなり綺麗になりましたね。
賞状盆の上の縁は、元々の色は金色がついていたようなので、縁は金色で吹き付けました。
これが仕上がりになります。
テカテカする賞状盆もあるのですが、これは艶を2分だけだす8分艶消しを使用したので、とてもマットな仕上がりで高級感が出せたと思います。
最初に比べたら、各段に綺麗になりました。
賞状を入れても恥ずかしくないお盆になったと思います。
納品後は、綺麗になったと喜んで頂けました。
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