預かり時のお写真
修理内容
金具欠損部分は似た金具を付けることになりました。
表面が薄い突板が貼ってありますが、所々剥げてしまっていました。
表面に木目が綺麗な突板が元々貼ってあったのだと思いますが、長い年月の経過で所々剥げてました。
無垢の木であれば欠けなどを直し、削ったりして修理できるのですが、突板の場合は貼り直さないと直すことが出来ません。
こういう突板の貼ってあるものは人によっては貼り物だから良くないなんて人もいますが、そんなことはありません。
確かに無垢の板などは値段はピンキリですし、材料費が高くなりがちです。
その代わり無垢ですので削って修理出来るのがメリットです。
突板が貼ってある場合は薄いので削ることがほぼ出来ません。
ですが、突板自信は本物の木を薄くスライスしたものなので貼ってしまえば、無垢も突板も見分けは付きません。
なにしろ、表面は本物の木材を使ってるのですから。
なにより、思い入れのある家具に良い悪いなんて存在しないと私は思います。
今回の場合、元の樹種がはっきりとわからないので似たような木目のものを使用することにしました。
剥がれたものがない部分と、剥がれていない部分も汚れなどを落とす過程で剥げてしまいます。
もとの突板部分は剥がせるだけ剥がして、表面を平に削って突板を貼る準備をします。
ガラスの中に柄の入った和紙がありますが、ガラスは割れ、和紙も色が褪せてしまっていたので交換することになりました。
修理・再生リメイク完成写真
和紙の柄は、ご依頼者様の気に入ったものを使用しました。
割れたガラスも交換しました。
鏡台の元のカガミは表面の汚れを落としても、経年劣化により中が白濁してしまっていたので、ご依頼者様と相談の上新しい鏡に交換することになりました。
鏡も新品になり見た目は新品のように再生できました。
引き出しの取っ手部分は、元のまま使用しましたが、良い雰囲気だと思います。
片扉のツマミが欠損していたので似たようなものを取り付けました。
鏡を支える部材が欠損していたので、新しくお作りしました。
まるで最初からこうだったのかと思うぐらい自然な感じに作ることが出来ました。
片扉の丁番(蝶番)も劣化して使用できる感じではなかったので、新しい物に交換しました。
扉の受けの金具も劣化が激しく使えませんでしたので、マグネットで収まるようにしました。
この方が開け閉めも楽なので使い勝手は良くなります。
表面だけではなく、引き出しの中の割れなどもしっかりと修理しました。
納品後、仕上がりを大変気に入って頂けたようなので私もうれしい限りです。
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