茶箪笥を塗り直して欲しいとのご依頼がありました。
引き戸の木目がとても印象的です。
塗り直し作業
まず金具をすべて外し表面の塗装を生地が出るまで落とします。
あたらしい色を染色して表面保護やツヤを出すためにウレタンを何度も吹き付けます。
ウレタン吹きに必要な3つの工程
- 下塗り
- 中塗り
- 仕上げ塗り
大きく分けるとこの3つ
いきなり仕上げ用(上塗り)で仕上げれば時間短縮できるじゃないか?と思われるかもしれませんが、それではうまく行かないのです。ウレタンの目的はしっかりとした塗膜を作るのが目的の1つなのですが、上塗りのウレタンをいくら吹いても表面の凸凹が埋まりません。乾かして吹いて乾かして吹いてを何度も何度も繰り返せばいずれ凸凹は埋まるかもしれませんが、結果的にすごく時間がかかりますし、うまくいかない場合も多いのです。
サンディングシーラーは仕上げのウレタンに比べるとネットリとしています。そうすることで凸凹を埋め肉厚にすることが出来る訳です。耐水ペーバーで磨いて完全に凸凹を埋めてから仕上げのウレタンを吹くことで綺麗に仕上がります。
ウレタンはハケで塗るよりもスプレーガンで吹く方が綺麗にムラなく仕上がります。
吹く対象を別々にして吹くので場所が狭いと大変です。
吹き付ける所以外はしっかりと養生しています。
材質によってもウレタンが乗りやすいものと乗りにくいものがありますが、3つの工程をしっかりと踏んだならば綺麗に仕上げられると思います。
完成写真を撮るのをすっかり忘れてしまいましたが茶箪笥をこんな風に仕上げているんだぁと少しでもご理解頂けたら幸いです。
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