お預かり時の写真
修理内容
引き戸の板が反っているのを直し、スムースに動くようにする。
修理風景
反ってしまった枠の部材を作ります。
枠は、タモ材を使用して作ります。
タモの荒材を手押しカンナと呼ばれる機械で削ります。
平に削った面が基準面となります。
手押しカンナ盤で平面を出したら、それを基準に厚みを決めます。
反ってしまっていた枠をある程度切断します。
残った枠を鑿などで取っていきます。
製材したタモで枠を製作します。
ボンドで固めた枠の角に補強材を入れるための溝を作ります。
上の写真のように台に枠をのせて前に押し出すと溝が出来ます。
このような台、安全に簡単に加工できるようなものを治具(じぐ)なんて言ったりします。
このような溝が出来ました。
その溝に、ボンドを入れ溝幅ぴったりの板を差し込みます。
これを「かんざし」なんて言ったりします。
四隅の角に「かんざし」を入れてることで強度が出ます。
枠にボンドを塗り、引き戸の板を取り付けます。
正面に傷などがつかないよう当木(あてぎ)をしてクランプで圧着します。
引き戸をどのくらい欠き取るのかを、レールの溝の深さを測ります。
写真で-2.20で出ているのこの溝の深さは2.2mmであることがわかりました。
上下のレールの溝にはまる部分を欠き取りました。
スムースに動くか確認します。
レールの溝に当たる部分の摩擦を減らすためにイボタ蝋を塗ります。
引き戸がスムースに動くようになりました。
茶箪笥の清掃(クリーニング)
エアーダスターで、中のホコリなどを吹き飛ばします。
引き出しの入る本体の中もエアーでホコリなどを取り除きます。
引き出しの中も3か所ぐらい割れていたので、埋め木で補修します。
割れ修理が終わりました。
引き出しも、出し入れしやすいようにイボタ蝋を塗っておきました。
引き違い戸の修理と割れ修理、引き出しの出し入れしやすいよう蝋塗り、ホコリなどのクリーニングがおわりました。
これで気持ちよくお使い頂けると思います。
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