自分で直せる?綺麗にできる?気持はわかりますが・・・
- 汚れてしまった桐たんすを自分で綺麗に直したい!
- 古くなった桐たんすを自分で再仕上したい!
気持はとってもよくわかります。
思い入れのある物をご自身で直して綺麗に出来たらうれしいですよね。うまくいったらその後の思い入れも一段と強くなることでしょう。
時々、「自分で直せますか?」「どこまでなら自分で出来ますか?」などの相談を受けることがあります。
その心意気は元の持ち主様もきっと喜んでおられるでしょう。
最近はDIYなどが盛んなようで、自分でできることは自分でやってしまおうという方も少なくありません。
そもそも私が小さい時はDIYなんて言葉はなかったように思います。昔はただ単に日曜大工なんて言ったいた記憶がありますね。
日曜大工って言うと男がやるものでしたが、最近では女性も増えているようです。
おしゃれな雑貨などを自分で作って楽しんでいるのでしょう。木に携わる仕事をしている私も大変うれしく思います。
女性には男性にない美的センスや繊細さを持っているので向いているのかもしれません。
本題に戻りますが、結論から言うと「桐たんすを自分で直す」ことは難しいと言わざるを得ないでしょう。
どうして難しいかと言いますと、一番ネックになる部分が
- 「鉋(カンナ)」が使えるかどうか。
- 修理する際の桐材はあるのか。(壊れた箇所は新しい材を入れるから)箪笥の悪い箇所をすべて直そうとすると結構な材料費がかかります。
- そもそも、どうやって直せばいいの知っているのか。
- 隙間なく直せるのか。
- トノコの色の顔料をどこで手にいれるのか。
- 綺麗にトノコの色を塗れるのか。
ざっと見積もってこれだけネックになる部分があります。
隙間は気にしない、鉋の代わりにサンドペーパーだけで仕上げれば大丈夫と思われる人もいるかもしれないですが、サンドペーパー大きな面積を均等に掛け続けるっていうのは現実的ではありません。ある部分はかけすぎで凹だり特に端が丸くなってしまう傾向があります。
箪笥は面積も大きいものですから歪に見えてしまったりしまうのです。だからこそ鉋が重要で、鉋で削ると端々がビシッと角が立つんですね。
自分で、いい感じにすることは出来ないのか?
元の様な「桐たんす」みたいに新品同様にしたい!って訳ではなく、なんとなくいい感じに仕上げるには手がないわけじゃありません。
もちろん条件がありますが
- ほとんど壊れてない
- ほとんど割れてない
- ほとんどガタついてない
などの状態のいい桐たんすで黒ずんでいるだけって場合は、表面をオイルステインなどで塗りオイルを拭き取ってあげれば、オイルステインが細かい傷などに染み込み、いい感じの古さを残した仕上げに生まれ変わることもありますが、箪笥の個々の経年劣化で個体差がありますので、やってみないとわからないと言うリスクがあります。
オイルステインやオイルフィニッシュなどで仕上げた場合、世間一般で言われている桐たんすの仕上げのそれとは異なります。
ですが、やる気満々で自分でトライして、「あぁやらなきゃよかった」と相談される人も多くいます。
そんな時はお気軽にご相談ください。
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