桐たんすは鉄釘を使わず、うつ木と呼ばれる木の釘を使って出来ています。
桐たんすはなぜ鉄釘を使われてないのでしょう?
いくつかの理由があります
- うつ木は錆びない
- 木の収縮に対応する
- そのまま鉋をかけられる
などの理由があります。
補修作業の際、もし鉄釘を使った場合、鉋の刃を釘に引っ掛けてしまう恐れがあります。
桐たんす職人にとって鉋は非常に重要な手道具で、ちょっとカツっと鉄釘に引っ掛けるとそれで終了です。刃こぼれします。ちょっとだからセーフかな?なんて甘い。ほぼ確実に刃こぼれしているはずです。
刃がこぼれてしまうと、こぼれてしまった部分がなくなるまで鉋の刃を研ぐのは非常に手間がかかってしまいます。
鉋を研いでいる間は仕事になりません。
刃を普通に使っていても次第に切れは悪くなります。が!研いだばかりで刃こぼれすると気持ちがドヨーンとしてしまいます。
うつ木を打つ場所に錐で穴を開け、穴にボンドを入れて、うつ木を玄翁で叩いて入れます。
叩いて入れた際に回りにボンドがちょっとはみ出るぐらいが丁度いい感じです。
ボンドが乾いたら入りきらなかったうつ木をノコギリで切ります。
ボンドが乾かない内に切るとノコの刃にボンドがついてしまい鋸の切れ味が悪くなってしまいます。
段取り上仕方なく切る場合もありますが、ボンドが付いてもいいノコギリを専用に用意してあります。
DIYなど日曜大工をする方へ
趣味の日曜大工などでもダボを使うことがある人もいると思いますが、くれぐれもボンドがついてしまうかもしれない状態でノコギリは使わないほうが良いでしょう。本当にすぐに切れなくなってしまいます。そのたびにノコの刃を買い換えるのも勿体ないです。どうしても切って早く次の工程に進みたいのであれば、切れ味の悪くなったノコをボンドがついてもいいダボ切り専用に用意して置くのがいいかもです。専用とは言えダボなどが切り終わったらボンドは拭きとっておきましょう。
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