桐箪笥をテレビボードにリメイクして使いたいとのご依頼がありました。
埼玉県鶴ヶ島市に納品いたしました。
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預かりました箪笥と修理過程と仕上がりまで
作業内容は以下のようになりました。
仕上げ:オイル仕上げ(ローズウッド)(マホガニ)
- 塗る前に一度確認
上段は「テレビボードとして使用」
- 引き戸の部分を上から開くようにする
- 天井部分の補強として7分(20mm)の桐材を貼り、取り付けの際横と正面を約5mm出して付ける。
- 引き戸のレール後は埋める
下段は「箪笥として使用」
- 下段の天上部分に2分(5mm)の桐材を貼る
金具は新品「長座丸環」を付ける
修理状況
金具を外し、箪笥を傷めない成分は石鹸と同じような液体をつけ浸透させ臭いの元をなくしています。
漂白剤は強力ですが、桐を傷めてしまうので使っていません。
写真は、引き戸の上下の引き戸のレールを埋めた所です。
削っても取れない傷を取り除きます。
下の写真のように傷の幅で凹を作り新しい材で角を作ります。
下の写真は箪笥のゆるみやガタをボンドを入れて木釘を入れて直している所です。
引き出しのアリ組も緩んできていますので締め直します。
締め直している所です。
上の写真は下段の箪笥の天上の上下を固定する桟を剥がした所です。
上の写真は下段の天上に2分板をお貼りしました。
上の写真は引き戸の中にペーパーを当てている所です。
100番から180番までかけているので、手触りはスベスベです。
元の引き戸を使用して上からの開き戸にします。
上からの開き戸になるので、元の戸引手の穴はいらないので埋めました。
戸引手の穴を修理した所です。
二つの引き戸を一枚にしました。入れるとこんな感じで収まります。
まだ金具で止めてませんが、開くとこんな感じになると思います。
金具を取り付ける位置なのですが、上の写真辺りでどうでしょうか?
上からの開き戸になるので、金具は上の方にあったほうが開けやすいのと真ん中辺りは板が薄いので頻繁に引っ張ると破損の原因になるかもしれないので写真の辺りが良いかと。
色のサンプル
オイル仕上げのローズウッドを端材に塗ってみました。
色見本
ローズウッドはプラネットカラーシリーズと呼ばれるメーカーのもので、うちにはローズウッドとオークがあります。
マホガニ色
マホガニになります。これはちょっと赤すぎますかね。
チェリー
マホガニを少し薄めたような色ですね。
エボニー
最初のサンプルのローズウッドに似てますね。
ダークウォルナット
よく使用する色です。明るめなこげ茶ならこの辺りかと。
ミディアムダークウォルナット
ダークウォルナットを薄くしたような色です。ナチュラル志向に好まれます。
メーカーの違うマホガニ色
メーカーが違うと同じマホガニ色でもずいぶん違います。
テレビ台の天井に補強としての7分板
本体から5mm出すとのことでしたが10mmのほうが見栄えがいいかなと、とりあえず作ってみました。
下の写真のようになります。7分板を乗せてあるだけなので、問題がないようであれば取り付けたいと思います。
開きの金具(丁番)を位置決めとして仮りに付けてみました。(塗装する時には外します)
金具の位置について
上の写真の金具を左右に付けます。この金具の取り付け位置で開き戸の角度が決まります。
この金具を付けなければ、開き戸が床に当たるまで開きます。
もしこの金具がいらなければ言ってください。
上の写真のようにフラット(平)に開くようにもできますし。
フラットだと見た目が綺麗です。
上の写真のように若干下に垂れ下がるような位置にもできます。
若干下げると、物の出し入れがしやすくなります。
上の写真は、開き戸が勝手に開かないように磁石で止まるマグネットキャッチと呼ばれるものです。
このマグネットキャッチも左右にお付けいたします。
金具の追加と台輪製作と色について
金具の追加について
上の写真のように真ん中にも丁番金具を取り付けたいとおもうのですが。
テレビボードの開き戸の後ろと、開き戸の中のスペースもお塗りしましょうか?
どちらでも構いません。
上の写真の赤矢印の部分は左右をくっつけているので、真ん中に金具をつけることでくっつけた部分の負荷を軽減できると思います。
台輪製作について
上の写真の部分に台輪を製作をいたしたいと思うのですがどうでしょうか?
台輪をつけることで引き出しの出し入れがしやすくなるのと、見栄えがいいかと思います。
台輪と言うのは赤矢印の部分です。
色について
メーカーの違うマホガニの使用について
このオイルフィニッシュはウレタンで上塗りをすることが出来ます。
簡単に言うと透明なウレタンで表面保護をします。
ニスのような物ですが、ニスよりも高価で高級家具に用いられます。
うちで使うウレタンは7分艶消しを使用していますので、あまりテカテカしない仕上げになります。
下の写真のように色をつけた後透明なウレタンで保護します。
オイルフィニッシュだけの場合は色が乾いた感じでポップな色合いに比べ、ウレタンで上塗りをすると少し濡れたような仕上がりになります。
上の写真もウレタンで上塗りしたテーブルです。
上の写真のような感じでウレタンを吹き付けます。
ウレタンを吹く場合
- 水拭き出来る
- 色が落ちない
- 高級感がでる
オイルフィニッシュだけの場合
- ポップでカジュアルな感じ
- 水拭きが出来ない
- 色が落ちる
- 表面を保護してないので色合いが経年変化で変わっていく
仕上がり
チェスト
テレビボード
上の写真はコードを通す穴を開けて欲しいとのことでしたので、直径3cmぐらいの穴を開けました。
ご依頼者様も大変気に入って頂けたようなのでよかったです。
末永くご愛用して頂けると幸いです。
清水桐工房では、こういったリメイクのご依頼もお受けしております。
桐箪笥のリメイクのお問合せお待ちしております。
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